2026.05.20
奈良市にお住まいの皆様、街の屋根やさん奈良店です。今回は奈良市にある2階建てのご自宅にて、大切な屋根の葺き替え工事を行いました。こちらの物件は建てられてから25年が経過しており、現在の金属瓦屋根や、お住まいの細部に経年劣化のサインが出始めていました。屋根は毎日強い紫外線や雨風にさ…
屋根に上がらせていただくと、そこには築30年以上が経過したとは思えないほど、美しい銀色の輝きを保った「いぶし和形瓦(わがたかわら)」の屋根が広がっていました。和形瓦とは、日本のお住まいで古くから使われている波のような緩やかなカーブを持った伝統的な形の瓦のことです。
入念にチェックを行いましたが、瓦自体には大きなズレや割れもなく、非常に良好な状態を維持しています。さすがは耐久性に優れた粘土瓦です。
さらに驚いたのは、屋根の頂上部分である「棟(むね)」の仕様です。こちらの屋根には「松皮熨斗瓦(まつかわのしがわら)」と呼ばれる、美しい装飾が施された飾り瓦が使われていました。当時の職人さんの高い技術と、お施主様の外観への深いこだわりが伝わってくる、大変立派で風格のある佇まいです。
瓦自体は100年持つと言われるほど頑丈ですが、実は瓦同士の隙間を埋めている「漆喰」の寿命は約15年から20年ほどです。漆喰とは、水酸化カルシウム(消石灰)を主原料とした白い塗り材で、瓦を固定したり、隙間からの雨水の浸入を防いだりする、お餅でいう「あんこ」のような重要な役割を持っています。
今回の点検では、この漆喰部分にいくつかの劣化のサインが見つかりました。
まず、屋根の対角線部分にある「隅棟(すみむね)」と、最上部にある「本棟(ほんむね)」が合流する「取り合い(接合部分)」の漆喰が、風雨の影響でボロボロに崩れてしまっていました。ここが崩れると、隙間から雨水が容赦なく内部へ浸入してしまいます。
また、魔除けの意味を持つ「鬼瓦(おにがわら)」の周りを固めている漆喰も、経年劣化によってひび割れや剥がれが始まっていました。放っておくと鬼瓦そのものが傾いたり、最悪の場合は落下したりする危険性があるため注意が必要です。
さらに点検を進めると、本棟や隅棟の「面戸漆喰(めんどしっくい:瓦との隙間を埋める漆喰)」や、外壁と屋根が接する壁際の熨斗瓦の下にある漆喰が、全体的に黒ずんでいるのが確認できました。
施工当初は真っ白だった漆喰が、なぜこのように黒くなってしまうのでしょうか。その原因は大きく分けて2つあります。
1つは、大気中のチリやホコリ、車の排気ガス、そして湿気によって繁殖したカビやコケが表面に付着することです。 もう1つは、漆喰の奥にある「葺き土(ふきつち)」という固定用の泥から、雨水を通じて土の成分や色素がじわじわと表面に染み出てくる「灰汁(あく)抜け」という現象です。
黒ずみが発生しているということは、漆喰の防水性が低下し、水分を含みやすくなっている証拠です。この状態を放置すると、漆喰が水分で脆くなり、やがてパラパラと剥がれ落ちてしまいます。
今回の点検結果をまとめると、いぶし瓦自体はびくともしていませんが、それを支える漆喰は限界を迎えている状態です。
漆喰の劣化を放置してしまうと、瓦を固定する力が弱まって棟が蛇のように蛇行して歪んでしまったり、崩れた隙間から雨水が侵入して深刻な雨漏りを引き起こしたりします。雨漏りが始まると、お住まいの柱や梁を腐らせてしまい、結果的に大規模で高額な修理工事が必要になってしまいます。
「瓦がズレていないから大丈夫」と過信せず、瓦の寿命を迎える前に、定期的に漆喰の詰め直し(補修)を行ってあげることが、費用を抑えて家を長持ちさせる最大の秘訣です。
街の屋根やさん奈良店では、お客様の大切なお住まいの状態を分かりやすくお伝えし、最適な補修プランをご提案いたします。「うちの屋根の漆喰は大丈夫かしら?」と少しでも気になった方は、ぜひお気軽に当店の無料点検・お見積もりをご利用ください。伝統ある美しいお住まいを、私たちと一緒に守っていきましょう。
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