2026.05.02
大和郡山市の住宅にて、長年建物を守ってきたトタン屋根の葺き替え工事が着工いたしました。前回の調査で判明した経年劣化による錆や腐食を根本から解決するため、古い屋根材をすべて撤去し、まっさらな状態から新しい屋根を造り上げていきます。屋根工事において最も緊張感があり、かつ重要なのは「目…
生駒市にお住まいの皆様、こんにちは。街の屋根やさん奈良店です。本日は、生駒市にて行った「セキスイかわらU」の屋根点検の様子を詳しくお届けします。
セキスイかわらUは、かつて全国的に普及した非常に有名な屋根材ですが、実は製造時期によってその性質が大きく異なります。今回点検したお宅では、この屋根材特有の深刻な劣化が見られました。同じような屋根をお持ちの方、あるいは「以前に塗装をしたけれど心配」という方は、ぜひ最後までお読みください。
今回のお宅の屋根を拝見すると、一見して茶色の落ち着いた色合いで、非常に綺麗に保たれている印象を受けました。過去に一度、再塗装によるメンテナンスを行われたとのことです。
しかし、残念ながらセキスイかわらUに関しては、どれほど高級な塗料で綺麗に塗られていても、その下の「瓦自体の強度」に問題がある場合、塗装による保護の意味がほとんどありません。
今回点検したかわらUは、アスベスト(石綿)を使用しなくなった直後の「ノンアスベスト製品」です。1990年から2000年代初頭にかけて製造されたこのタイプは、強度を保つための繊維が不十分であったため、経年劣化によって非常に脆くなりやすいという宿命を抱えています。表面を塗膜で覆っても、瓦の芯材自体が砂のように脆くなっているため、塗装はあくまで見た目を整えるだけのものになってしまうのです。
点検を進めると、屋根のいたるところに「ひび割れ」が発生していました。なぜノンアスベストのセキスイかわらUはこれほどまでに割れやすいのでしょうか。
その最大の理由は、吸水率の高さと素材の脆弱性にあります。本来、アスベストは素材を強固に結びつける役割を果たしていましたが、それが抜けたことで、瓦が水分を吸収しやすくなりました。水分を含んだ瓦は、日光で急激に乾燥する際にわずかに膨張・収縮を繰り返します。これを数年繰り返すことで、素材の結合が限界を迎え、まるでクッキーが割れるかのようにパキパキとひびが入ってしまうのです。
また、今回の現場で目立ったのが「横方向に走る割れ」です。通常、人の体重がかかる場所が割れるのは理解しやすいですが、この製品は何もしていなくても自重や気温変化だけで横に亀裂が入ることがあります。屋根の上を歩く際も、いつ踏み抜いてもおかしくないほどの脆さであり、私たち専門業者でも細心の注意を払って歩行しなければならない状態でした。
今回の点検で顕著だったのが、方角による劣化の差です。北面の屋根(写真右側)は比較的割れが少なかったのに対し、南面の屋根(写真左側)は非常に状態が悪く、広範囲にわたって割れや表面の剥離(はくり)が見られました。
剥離とは、瓦の表面がペリペリと薄く剥がれてしまう現象のことです。なぜこれほど南面に被害が集中するのかというと、それは「紫外線」と「熱」の影響をダイレクトに受けるからです。
南面は日照時間が長く、日中の温度上昇が激しくなります。前述した膨張と収縮の幅が大きくなるため、素材へのダメージが蓄積されやすいのです。また、強力な紫外線によって素材を構成する樹脂が分解され、表面がカサカサになり、最終的に剥がれ落ちてしまいます。
屋根の頂上部分である「棟(むね)」付近も確認しました。すると、棟瓦の下にある「スポンジ面戸(めんど)」が多くの箇所で欠損していました。
面戸とは、瓦の隙間を埋めて雨や風、小動物の侵入を防ぐための詰め物のことです。これがなくなってしまうと、強風時に雨水が吹き込んだり、鳥が巣を作ったりする原因になります。
さらに重要な発見がありました。壁際にある「雨押板金(あまおしばんきん)」の処理です。雨押板金とは、屋根と外壁が接する部分からの雨漏りを防ぐための金属板ですが、これが後付けで設置され、壁との隙間をシーリング(防水材の一種で、ゴム状の詰め物)だけで仕上げてありました。
この仕上げ方から推測できるのは、現在のセキスイかわらUの下に、さらに別の屋根材が隠れている可能性です。おそらく、元々は「カラーベスト」などの薄型スレート屋根であり、その上にかわらUを重ねて葺いた「カバー工法」の過去があると考えられます。改修計画を立てる際は、この二重構造を考慮しなければ、正確な見積もりや施工はできません。
屋根本体だけでなく、雨水を流す「軒樋(のきとい)」にも問題がありました。樋を支える金具が外れている箇所が散見されたのです。
金具が外れると樋が傾き、雨水が正常に流れなくなります。オーバーフローした雨水が外壁を直接濡らし続けると、外壁の劣化や雨漏りを引き起こす二次被害につながる恐れがあります。屋根の改修を行う際は、こうした付帯部も同時に修理しておくのが最も効率的でコストを抑えられる方法です。
以上の点検結果を踏まえ、私たちは以下の改修工事を推奨いたします。
現在のセキスイかわらUは、これ以上塗装を重ねても延命は不可能です。まずは現在のかわらUをすべて撤去し、その下にあると思われるカラーベストの状態を確認します。その上で、非常に軽量で耐久性に優れた「ガルバリウム鋼板」によるカバー工事を行うのがベストな選択です。
ガルバリウム鋼板とは、アルミニウムと亜鉛の合金でメッキされた鋼板のことで、非常に錆びにくく、瓦の約10分の1という軽さが特徴です。特にお勧めしたい製品は以下の3つです。
カレッセS遮熱プラス 遮熱性能に優れ、夏場の屋根裏温度の上昇を抑えます。
スーパーガルテクト 断熱材が一体となっており、冬は暖かく夏は涼しい住環境を実現します。耐久性もトップクラスです。
シルキーG2 洗練されたデザインと高い耐食性を兼ね備えた、長く安心できる屋根材です。
これら横葺きの金属屋根材を使用することで、建物の耐震性を高めつつ、今後30年、40年と安心してお過ごしいただける住まいへと生まれ変わります。
セキスイかわらU、特にノンアスベストの製品は、表面の美しさに惑わされてはいけません。ひび割れから水が浸入し、下地の野地板を腐らせてしまうと、工事費用はさらに膨らんでしまいます。
生駒市で「うちの屋根もかわらUかもしれない」「最近、庭に瓦の破片が落ちている」と気になった方は、ぜひ一度、街の屋根やさん奈良店までご相談ください。私たちは屋根の専門家として、詳細な調査報告書を作成し、お客様のご予算とライフプランに合わせた最適なご提案をさせていただきます。
点検・お見積もりは無料で承っております。無理な勧誘は一切いたしませんので、どうぞ安心してお問い合わせください。皆様の大切な住まいを守るお手伝いができる日を、心よりお待ちしております。
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