平群町で築40年の瓦屋根の劣化部分の修理漆喰の詰め直しと平瓦
2022.08.08
平群町で築40年の瓦屋根の修理を行なっています。大掛かりなリフォームではなく、部分的に修理を行なっていきます。前回は妻壁とケラバ瓦の修理を行いました。妻壁には新しく専用ボードを設置し修理しました。今回は棟瓦の下にあり土台となる熨斗瓦と平瓦の隙間の漆喰の詰めなおしと、平瓦のひび割れ…
奈良市で瓦屋根の無料点検のご依頼、漆喰工事と雨樋交換の無料見積！
お客様とご挨拶後、早速、雨漏りが疑われる屋根にはしごを掛けて上ります。
無料点検の基本は、屋根に上って直接見ること。
階下から見ただけでは分からないことも多いんです。
ただ、瓦は経年劣化で割れやすくなってしまうので、屋根の上を歩く時には、細心の注意が必要です。
それでは、無料点検の開始です。
写真は隅棟の一つですが、熨斗瓦が歯抜けになってますね。
熨斗瓦とは、屋根の棟の上に設置する平らな瓦のことで、熨斗瓦には棟に降った雨水を屋根面に流す役割があります。
その一部が欠けていると、そこから雨水が侵入してくることは容易に想像できますね。
無くなった鬼瓦の跡には、土が流れ出てきています。
と言うことは、このまま放置してしまうと、棟瓦の設置に使用された葺き土が減少し、雨水を吸収しきれなくなることで雨漏りが生じる原因になってしまうでしょう。
ズレたり崩れたりすることによって隙間が出来、雨水が侵入することで雨漏りリスクが高まります。
幸いこちらの大棟はズレや崩れもなく、抜け落ちている瓦も見当たりませんでした。
ただ、よく見てみると、屋根の平部と熨斗瓦の隙間を埋めている漆喰が見えなくなっています。
漆喰は、消石灰を主原料とする溶剤で、瓦の隙間を埋めることで雨水の侵入を防ぎ、棟瓦を固定している葺き土を雨水から守っています。
漆喰の寿命は、一般的には20年前後と言われていますが、10年～15年頃から少しずつ劣化が始まっています。
そこへ降雨・強風・地震などの衝撃が加わることで剥がれたり崩れたりするのです。
瓦の下の葺き土が雨水を吸収してくれるので、漆喰が剥がれたからと言ってすぐに雨漏りすることはありませんが、放っておくと葺き土が減少し、結果雨漏りが起こることになるのです。
大棟を正面から見た写真です。
鬼瓦が見えていますね。
大棟と隅棟の境目や鬼瓦の接続部分など、本来漆喰によって隙間が埋められている部分の漆喰が減少していることがわかります。
雨水は少しの隙間からでも入り込んでくるので、新しい漆喰で補修しなければいけません。
銅板葺き屋根の表面に一部だけ、明らかに劣化して色あせている部分がありました。
よ～く点検していくと、劣化して色あせている銅板葺きの上の雨樋（横樋）に穴が開いています。
瓦屋根の上から水を流してみると、雨樋の穴から流れ落ちた水が銅板屋根に落ちることでポタポタと音がして、お客様からも『この音です！』との証言がありましたので、雨漏りしていたのではなく、雨樋からの水漏れだったことがわかりました。
この状態が続くと、銅板屋根の一部が腐食したり、場合によっては穴が開いて本当の雨漏りになりかねません。
雨樋は基本的に、屋根の軒先に付いている横樋や横樋から地上に雨水を流すための集水器と竪樋などからできています。
全てが繋がっていて、その一か所が破損してるとうまく排水することが出来なくなります。
雨樋の補修工事には、全面交換と部分交換の2つの選択肢がありますが、こちらの雨樋は20年を超えていますので、出来れば全面交換されることをおススメしました。
寿命を超えている雨樋は、今不具合が無くても数年でまた部分交換をすることになる可能性が高いからです。
屋根の点検時には棟の長さを測り、無料見積書作成の際の資料とします。
手書きで、書いた人にしか分からないような図面だったりします。
後日、作成した御見積書を持参して、工事内容と金額に納得頂き、工事を任せていただけることになりました。
次回のブログで、工事の様子をご紹介していきます。
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