2026.06.14
こんにちは。街の屋根やさん奈良店です。 香芝市にお住まいのお客様より「1階の部屋の壁紙が剥がれてきて、どうやら雨漏りしているようだ」とのSOSをいただき、現場へ急行いたしました。お話を伺うと、過去に別の業者様で雨漏りの補修工事をおこなったものの、結局雨漏りが収まらずに大変お困りだ…
現地にお伺いして屋根に上らせていただくと、現在の屋根には「フルベスト20」という屋根材が使用されていました。フルベスト20とは、過去に広く普及した平型スレート屋根材の一種です。
新築時に葺かれてからかなり年数が経っており、屋根材の表面を守っている塗膜がすっかり色褪せてしまっている状態でした。屋根の塗装は建物の美観を保つだけでなく、屋根材自体を雨水や紫外線から守る防水の役割を果たしています。ここまで退色が進んでいると、屋根材自体が水を吸いやすくなり、ひび割れや苔の発生などのさらなる劣化を引き起こす原因となってしまいます。
こちらのお宅の屋根形状は「入母屋屋根(いりもややね)」と呼ばれる、日本の伝統的な家屋によく見られる立派な造りです。上部が本を伏せたような形の切妻(きりづま)屋根、下部が四方向に傾斜を持つ寄棟(よせむね)屋根を組み合わせたような、複雑で格式高い構造をしています。
そのため、屋根の面と面が交わる斜めの部分である「隅棟(すみむね)」の短いものがあったり、「ケラバ」と呼ばれる屋根の端部(雨樋がついていない側の端)との接合部など、雨仕舞い(雨水が侵入しないようにする処理)が難しい部分が多く存在します。
奈良地域は比較的温暖で、そこまで大雪が積もることはありませんが、こちらのお宅の屋根には落雪を防ぐための雪止金具がしっかりと設置されていました。しかし、年月の経過により、この雪止金具やケラバの板金など、金属製の接合部分にサビが発生しているのが確認できました。サビは放置すると穴が開き、そこから雨水が侵入して雨漏りに繋がる危険性があるため、リフォームの際に適切な処置が必要です。
さらに建物の構造を確認していくと、屋根が屋上バルコニーと隣接している部分がありました。バルコニーの手摺が、屋根の下端部分である「軒先(のきさき)」と非常に近い位置に設置されています。
今回ご提案している「カバー工法」とは、古い屋根材を撤去せずに、その上から新しい防水シートと軽量な屋根材をすっぽりと被せるリフォーム方法です。既存の屋根を解体しないため廃材が少なく済み、工期や費用を抑えられる優れた工法ですが、屋根が二重になるためどうしても屋根全体の厚みが増してしまいます。
そのため、このように手摺と軒先が隣接している場合、「カバー工事をした際に厚みが増して、新しい屋根材が手摺につかえて入らないのではないか」とご心配になるお客様もいらっしゃいます。しかし、ご安心ください。街の屋根やさん奈良店では、事前の点検時に寸法をしっかりと測り、新しい屋根材が問題なく収まることを確認した上で工事の計画を立てております。今回も十分に施工可能なスペースがあることを確認いたしました。
今回、劣化したフルベスト20の上にカバーする新しい屋根材としてお選びいただいたのは、ガルバリウム鋼板製屋根材の「カレッセS遮熱プラス」です。
「カレッセ」は、金属鋼板をプレス成型して作られた非常に優れた屋根材です。素材であるガルバリウム鋼板は、従来のトタン屋根などに比べてサビに非常に強く、耐久性が高いのが大きな特徴です。また、金属製のため非常に軽量であり、古い屋根の上に重ねて葺くカバー工法で施工しても、建物にかかる重量負担を最小限に抑えることができ、耐震性の面でも安心です。
さらに、今回使用する「カレッセS遮熱プラス」には、その名の通り遮熱機能が備わっています。屋根材の表面に太陽光の熱を反射する特殊な塗装が施されており、夏の強い日差しによる屋根裏の温度上昇を和らげ、室内の快適性向上や冷房効率のアップにも貢献してくれる、大変おすすめの屋根材です。
事前の入念な点検を終え、お客様にも現状と工事内容をしっかりとご説明し、ご納得いただいた上で施工に入らせていただきます。
色褪せてしまったフルベスト20の屋根が、カレッセS遮熱プラスによってどのように美しく、そして丈夫に生まれ変わるのか。実際のカバー工事の施工の様子や、複雑な入母屋屋根の細かい板金部分の処理につきましては、また次回のブログで詳しくご紹介させていただきます。ぜひ楽しみにお待ちください!
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