2026.08.08
奈良市にお住まいのお客様から、青緑色の和瓦屋根について「最近、屋根の状態が気になるので一度しっかり見てほしい」とご相談をいただき、私たちが現地調査に伺いました。築年数が経ってきたこともあり、大きな雨漏りはまだ出ていないものの、傷みが進んでいないか不安を感じておられたそうです。実際…
王寺町の店舗様にて屋根の葺き替え工事を開始したところ、建物の正面にあたるパラペット部分に著しい劣化が見られました。
パラペットとは、店舗の屋根の端や屋上に設けられた低い立ち上がり壁のことです。看板を取り付けたり、建物のデザイン性を高めたりする重要な役割を担っています。
しかし、長年の雨風の影響により、このパラペットの側面に貼られていた合板(木製の板)が劣化し、表面から剥がれ落ちてしまっている状態でした。壁の内部にまで水が浸入している恐れがあり、早急な対策が必要と判断いたしました。
さらに詳しく点検を進めると、パラペットの一番上の面を覆っている笠木(かさぎ)と呼ばれる金属パーツにも大きな問題がありました。
笠木は、壁の最上部から雨水が侵入するのを防ぐための大切な笠(かさ)の役割を果たしています。しかし、設置から年月が経過しており、表面全体がサビサビの状態になっていました。
サビを放置すると金属に穴が開き、そこから浸入した雨水が建物内部の骨組みを腐らせる原因になります。店舗全体の耐久性を保つためにも、下地から表面までを一新する全面的なカバー工事をご提案いたしました。
工事の第一段階として、まずは弱ってしまった下地をしっかりと頑丈に直す作業からスタートします。
腐食してボロボロになっていた既存の側面に、新しい構造用合板を上からしっかりと張り付けました。基礎となる木材を二重に補強することで、この後に取り付ける金属板を強固に固定できるだけの強度を取り戻します。
目に見えなくなる下地部分だからこそ、一切の妥協を許さず手堅く補強することが、長持ちする施工への第一歩となります。
下地補強が完了した後は、全体にゴムアスルーフィングと呼ばれる高性能な防水シートをスキマなく貼っていきます。
ルーフィングとは、万が一表面の板金から水が入り込んだとしても、建物内部への浸水を最終ラインで防ぎ止めるための防水専門のシートです。
特にゴムアス(ゴムアスファルト)素材のシートは柔軟性と粘着性に優れており、ビスや釘を打ち込んだ穴のまわりにもピタッと密着して隙間を作りません。パラペット全体を包み込むように下葺き防水を行い、二重の防水ラインを形成しました。
下地防水が完璧に整ったところで、表面の仕上げ工程へと進みます。補強した合板の上から、耐久性と防サビ性に優れるガルバリウム鋼板を貼っていきます。
ガルバリウム鋼板は、金属でありながら非常にサビにくく、軽量で建物への負担が少ない最新の屋根・外壁材です。
現場の寸法に合わせて1枚ずつ正確に加工を施し、パラペットの形状にぴったりとフィットするように丁寧に貼り合わせていきます。これにより、雨風をはじく強靭な外壁面が蘇ります。
最後仕上げとして、側面の細かい端部の収まりを綺麗に整える板金仕舞(ばんきんしまい)を行い、一番上部に新しい笠木板金を取り付けます。
板金仕舞とは、金属板のつなぎ目や端から雨水が絶対に浸入しないよう、特殊な折り曲げ加工やシール処理を施してしっかりと密封する職人技のことです。
新しく頑丈な笠木を取り付けたことで、上部からの浸水リスクも完全にシャットアウトできました。細かい部分まで手抜かりなく施工を施し、雨漏りに強い構造へと生まれ変わりました。
これで、劣化が激しかったパラペット部の板金カバー工事が無事に完了いたしました。
腐食していた下地が強固に補強され、美しいガルバリウム鋼板で覆われたことで、新築時のときのような輝きと圧倒的な防水性能を取り戻すことができました。お店を訪れるお客様からの見栄えも格段に良くなり、オーナー様にも安心していただける仕上がりです。
店舗や住宅の屋根・パラペット周りは、見えにくい場所だからこそ定期的な点検と適切な補修が欠かせません。「うちのお店も大丈夫かな」と少しでも不安を感じられた方は、ぜひ街の屋根やさん奈良店までお気軽にお問い合わせください。現地調査からお見積もりまで、丁寧に対応させていただきます。
なお、今回並行して進めておりましたメイン屋根であるリッジウェイ(アスファルトシングル材)の葺き替え工事の様子につきましては、また次回のブログで詳しくご紹介させていただきます。楽しみにお待ちください。
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