2026.07.02
みなさん、こんにちは。街の屋根やさん奈良店です。桜井市で行っております、セキスイかわらUから立平葺への葺き替え工事のブログの後編をお届けします。 前回のブログでは、劣化が進んでしまっていたセキスイかわらUの撤去、そして瓦を固定していた「桟木(さんぎ)」と呼ばれる下地木材の取り外し…
今回点検させていただいた商業施設の屋根は、場所によって高さや構造が異なる複雑な造りになっていました。低い位置にある屋根は金属製の「折板屋根(せっぱんやね)」で、高い位置にある屋根はスレート材の「フルベスト24」という、少し珍しい2つの屋根材が組み合わされた構造です。
屋根全体の規模が非常に大きいため、まずは安全を確保しながら低い方の折板部分へと上り、そこからさらに梯子を慎重に架けて、高い位置にあるフルベスト24の屋根へと移動しながら入念な調査を進めていきました。
低い位置にある「折板屋根」は、金属の板を大きな波型に折り曲げて強度を出した、工場や商業施設でよく使われる頑丈な屋根材です。しかし、金属製であるため、経年劣化による最大の大敵は「錆び(さび)」です。
実際に近くで確認すると、かなりの範囲で錆びが進行している状態でした。金属の錆びは放置すると、やがて穴が開いてそこから雨水が建物内部へと侵入してしまいます。現状の劣化度合いを考慮すると、これ以上の進行を防ぐための「再塗装(表面の塗り替え)」、もしくは既存の屋根の上に新しい金属屋根を重ねて被せる「カバールーフ工事(重ね葺き)」という根本的な対策が必要な時期に来ています。
続いて、梯子を上って高い位置にある「フルベスト24」の屋根点検に移りました。これは旧松下電工(現在のパナソニック)製のスレート屋根材です。およそ30年近く前に多く流通していた製品で、こちらの建物も葺かれてから同じくらいの年月が経過していると推測されます。
この高い屋根の状況は、下の折板屋根よりもさらに深刻でした。屋根材のあちこちに「無数の縦割れ(まっすぐなひび割れ)」が発生しています。過去に雨漏り対策や応急処置を施した形跡があり、割れた部分を埋めるための「コーキング(ゴム状の防水隙間埋め材)」の跡がいたるところに見られました。
すでに設置から30年近くが経ち、屋根材自体の寿命(耐用年数)を迎えているため、部分的なコーキング補修では追いつかない状態です。こちらも折板屋根と同様に、上から新しい屋根材を被せる「カバー工事」などの全面的なリニューアルをご検討いただく段階にあります。
屋根材そのものだけでなく、付帯する重要部品にも劣化が見られました。屋根のケラバ(屋根の端の斜めになっている部分)や、軒先(屋根の先端部分)を覆っている「大型の笠木板金(かさぎばんきん)」にも、かなりのサビが発生しています。笠木は建物の骨組みを雨から守る大切な帽子のような役割を持っているため、こちらもこれ以上穴が開かないよう、早急な再塗装などの処置が必要です。
さらに、軒先にある「内樋(うちどい:建物の内側に隠れるように作られた雨水を流す溝)」を覗くと、雨水が綺麗に流れきらずに溜まった跡が残っていました。これは、雨水をスムーズに排水するための「勾配(こうばい:傾き)」が、経年による建物の歪みなどでうまく取れなくなっている可能性があります。水が溜まり続けると、そこから徐々に腐食が始まり、最悪の場合は室内に雨水が溢れ出てしまう危険性があります。
今回の点検では、長年の雨風を耐えてきたからこその、複数の深刻なサインが見つかりました。戸建て住宅とは異なり、こうした商業施設や工場の屋根は、面積が広く構造も複雑なため、どこからどのように手を付けるべきか悩まれる管理者様も非常に多いです。
私たち街の屋根やさん奈良店は、一般的なお住まいの屋根修理はもちろんのこと、こうした大型商業施設や店舗、倉庫といった大規模な建物の屋根点検・防水工事・カバー工法なども大得意としております。
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