2026.06.29
こんにちは。街の屋根やさん奈良店です。今回ご相談いただいたのは、大和郡山市で工場を運営されているお客様からです。「工場内で制作した長尺の工業製品を起こしたいのだが、どうしてもクレーンで吊り上げる必要がある。そのため、屋根の波型スレートを一時的に一部だけ外してもらえないか」という、…
前回の現地調査でご紹介した、奈良県王寺町の医院様のカラーベスト屋根の続報です。先日の台風による激しい強風で軒先の屋根材が割れて飛散してしまい、大変危険な状態でした。そこで当店のサポートのもと、自然災害による建物の損害として火災保険の「風災」の申請を行ったところ、無事に受理されて保険金がおりることになりました。実質的なご負担を大きく軽減できたことで、医院様からも正式に補修工事のご依頼をいただき、いよいよ待望の工事がスタートいたしました。まずは作業の安全を確保するための足場架設から始まります。
今回の工事では、屋根全体を新しい屋根材で覆う「カバー工法」などの全面改修ではなく、台風で割れてしまったカラーベストだけを部分的に差し替える「交換工事」を選択しました。一見すると簡単な作業のように思われるかもしれませんが、実は非常に難易度の高い工事になります。
こちらの屋根は「耐火野地下地(たいかのじしたじ)」という、火災に強い特殊な燃えにくい建材で下地が作られており、カラーベストが「ビス(ネジ)」で極めて強固に固定されています。昔ながらの釘で留める方法であれば、専用の工具で部分的に抜き取ることも可能なのですが、ビス止めされている場合は綺麗に抜くことが困難です。そのため、今回は割れている箇所だけを無理に引っ張るのではなく、一度その上にある正常なカラーベストまで順番に丁寧に取り外していき、割れた部分をしっかり取り除いてから再び組み立て直すという、ほとんど「解体して再施工する」に等しい緻密な手作業を行うことになりました。
それだけの手間と正確性が求められる大がかりな工事になるため、何よりも重要になるのが職人の足元を支える「足場(あしば)」の設置です。工事の初日は、この足場を組み立てる作業から始まりました。
まずは足場の基本となる縦の柱である「竪管(たてかん)」を立てる位置を慎重に決めていきます。医院の敷地内には美しいタイルが敷き詰められているため、金属製の重い柱をそのまま立ててしまうと、その重みや衝撃で大切なタイルが割れてしまう危険性があります。そこで私たちは、地面と柱の間にクッションとなる「緩衝材(かんしょうざい)」をしっかりと噛ませることで、建物を傷つけないよう万全の配慮を施しながら柱を立てていきました。
今回の工事エリアは台風の被害を受けた軒先周辺が中心となるため、建物の4面すべてを囲うのではなく、必要な2面だけをカバーする「2面足場」という形状を採用しています。囲まれている面が少ない分、足場全体の安定性を高める工夫が不可欠です。
足場が外側に倒れてしまわないよう、あえて外側へと突っ張るような「張り出し部分」を強固に設け、徹底した転倒防止措置を行いました。さらに、足場の外側には一面にメッシュ状の「ネット」を張り巡らせています。これは職人の落下を防ぐだけでなく、万が一作業中に工具や屋根の破片などを下に落としてしまった場合でも、外に飛び散って通行人や車に当たらないようにするための重要な防護壁となります。
足場の組み立てが終わると、次はいよいよ屋根の上での作業に向けた安全対策を行います。傾斜のある屋根の上は常に滑落の危険と隣り合わせのため、私たちは屋根面に「親綱(おやづな)」と呼ばれる非常に頑丈なロープをしっかりと張り渡しました。
屋根に登る職人は、この親綱に自身の体に装着した安全帯のフックを引っ掛けて作業を行います。万が一足元を滑らせてしまったとしても、この命綱があることで地面への転落を確実に防ぐことができます。「安全な環境があってこそ、最高の施工ができる」という強い信念のもと、一切の妥協なく安全対策を完了させました。
明日からは、いよいよ職人の技が光る本格的な屋根の補修工事へと移ります。その感動的な修繕の模様は、また次回のブログでたっぷりとご紹介しますので、ぜひ楽しみにお待ちください。
このように、当店ではただ修理をするだけでなく、お客様の大切な資産である建物を守るための丁寧な養生や、火災保険を賢く活用するための申請サポートまで、お客様の不安に寄り添ったトータルケアを徹底しております。「うちの屋根も台風の後に少し心配だな」「火災保険が使えるか見てもらいたい」という方がいらっしゃいましたら、どうぞお気軽に街の屋根やさん奈良店までご相談ください。親身になって迅速に対応させていただきます。
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