2026.07.07
こんにちは。 街の屋根やさん奈良店です。 奈良県宇陀市のお客様から、屋根の上に載っている太陽光パネルまわりも含めて状態を見てほしいとご相談をいただき、私たちで現地へ伺いました。以前に屋根は過去に塗装メンテナンスをされたそうですが、最近になって棟のあたりが気になること、補修したよう…
台風で飛散した軒先部分から作業を開始しました。カラーベストを取り外す際は、専用の特殊工具を使って留め付けてある留め具を抜いていきます。通常の住宅では釘で留めてあることがほとんどですが、今回の歯科医院の屋根は少し違いました。
この建物の屋根下地には「センチュリーボード」という耐火野地板が使われていました。センチュリーボードとは、火に強い素材で作られた特殊な屋根の下地材で、万一の火災時にも燃えにくい性能を持っています。ただ、この素材は硬くて密度が高いため、通常の釘では固定できず、カラーベストはすべてビス(ネジ)で留め付けられていました。
このビスを抜くのに、今回の現場では非常に苦労しました。釘の頭に引っかけて引き抜くための専用工具を使っても、ビスの形状が違うためうまく抜けません。次に、先端が鋸の刃のようになっている工具を使って切断を試みましたが、ビス自体が非常に硬く、なかなか切れませんでした。
苦労の末にビスを抜いても、さらに問題が起きました。カラーベストを下へ引き抜こうとすると、長年の経過によって屋根材の裏面が「ルーフィング」とくっ付いてしまっていたのです。ルーフィングとは、屋根材の下に敷かれている防水シートのことで、雨水が建物内部に入り込まないようにするための大切な素材です。
無理やり引き抜くとルーフィングが破れてしまい、防水性能が損なわれる危険がありました。そのため、方針を変え、棟(屋根の一番高い頂上部分)から順番に、すべてのカラーベストのビスを丁寧に抜きながら、一枚ずつ取り外していく方法を選択しました。
取り外した屋根材の中から、割れておらずまだ使えるものをより分けて一か所にまとめ、今後の再利用に備えました。
既存のカラーベストを取り外した際に、やはりルーフィングが各所で破れてしまいました。破れたままでは防水の役割を果たせなくなりますので、新しいルーフィングを全面に敷き直しました。
その後、取り外して使えると判断したカラーベストを下から順に葺いていき、破損して使えなくなった部分には新しい屋根材として「コロニアル・クアッド」を使用しました。コロニアル・クアッドはカラーベストの一種で、現在でも広く流通している定番の屋根材です。新しい材料は上部にまとめて葺き直し、再利用できる既存材を下部に使う配置で施工を進めました。
すべてのカラーベストが葺き終わったら、次は「棟」の仕上げ作業です。棟とは屋根の頂点にある部分で、ここをしっかり仕上げることが雨漏り防止の要になります。棟を覆う板金(棟包板金)は既存のものをそのまま再利用しましたが、その板金を固定するための下地となる木材は新しいものに取り替えました。古くなった木材は腐食している場合があり、そのまま使用すると後々の不具合につながる恐れがあるためです。
棟包板金同士のつなぎ目には、コーキング(防水シール材)を二重に打つ「二重コーキング」を施し、防水性と耐久性を高めました。さらに板金の側面からビスで固定し、強風でも動かないようにしっかりと仕上げました。
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